懸命な初恋
![]() | 3年B組金八先生 第7シリーズ DVD-BOX 1 |
ヒロイン舞子を演じた黒川智花のたぐいない美しさと熱演が全編を通して胸をうつ(本作の黒川の美しさと存在感には誰もが絶賛の拍手を惜しまないだろう)。
悲惨を極めた境涯で運命と苦闘する主人公しゅうの造形も見事。演じた八乙女光は、技術的には未熟だが文字通り体当たりの熱演でドラマの迫真性と悲劇性を見事に支えきった(クライマックスである19話の床ナメ場面は今後伝説として語られてゆくだろう)。
玲子役を演じた福田沙紀は一見ステレオタイプな女王キャラを生き生きと体現し、舞子との絡みでは黒川智花と共に迫真の演技で視聴者を圧倒した。特に12話の舞子との喧嘩シーンは、歴代名場面のひとつに数えられるだろう。
石田未来ファンとしては、未来の演じた菜穂佳が魅力的な設定(美人にして聡明な一匹狼だが、他者への共感能力と繊細な詩的感性も併せ持つ誠に魅力的な女の子)だったにもかかわらず、物語の中で充分なエピが与えられずその魅力が活かしきられていなかったのが残念。
反抗児伸太郎を演じた濱田岳は悪達者なほど巧みな芝居を随所で披露したが、その演技は歴代生徒役屈指の超絶技巧で、もはや異能と云うほかない。このオチャラけた反抗児の精神的成長がドラマのサイドストーリーを形成し、第7シリーズに独特のユーモアとふくらみを与えている(岳の答辞は上戸彩の答辞と並んで歴代屈指の感涙モノ)。
本作は、途中脚本家の交替があり、魅力的な幾つかの伏線やエピソードの処理に消化不良な部分も残ったが、感動的な最終話を観たあとではそんなものはいささかの瑕瑾にも感じられない。いつまでも感動の余韻が褪せる事のない不朽の名作である。
引用元:懸命な初恋
![]() | 3年B組金八先生 第7シリーズ DVD-BOX 1 |
